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古陶磁鑑識
T1 高台と圏足 T2 瓶の造形 T3 窯詰跡
T4 釉面特徴
T7 中国陶磁絵の伝統文様 T8 景徳鎮歴代用土解説 T9 磁貫の命名と解説
T1.高台と圈足
TK0.圏足の例 宋~元 圏足の壁は適度な高さと厚さ、削りはあるが、補修はしない。釉は足下部まで掛からない。素朴である。
元~明初め 圏足低い、縁部補修滑らかではない
明清 明清よく見られる、縁部丸みのない普通圏足。釉は足下部まで掛かる。
縁部非常に滑らかな補修、足まで釉が掛かる。
後期になると高い、壁極薄い圏足もある。
TK1.平底 漢~唐 焼成時に破損、ヒビが多い。削りしない。
皿などの高台は高い。八字になっているのもある。

底部:
無釉、地がはっきりと見える。
餅型支えの跡が残る。
匣詰焼の場合は粗砂が付着する。

発掘品:土砂は地に浸み込む。
唐~五代 高台中央凹みを削る。(圈足の意?または器を軽くするため。)
宋~元 壺はほぼ平底。底中央凹みを掘ることもあります。
匣詰焼の場合朱泥色細砂が付着する。
底部中央浅く削るものはよくあります。底部無釉。
匣詰焼底部黄色細砂付着する。
糊塗りのような薄い施釉のものもある。
底部無釉、削り補修が見られます。
底部灰色は多い、轆轤の跡は残り(明の末~清早)。
TK11.型だし 近代~現代 型出しが多くあるので,圏足内側が斜めになっているものが多い。
(垂直だと型から抜けない)
TK2.玉璧底 高台は低い、壁底とよばれる幅の広い畳付き玉壁底とも言われる。施釉してあることが多い。
匣詰焼の場合は細砂が高台壁に付着する。
(最初の圈足)
明末清初 中央軽く凹み。明らかに光潔で磁質であります。
TK3.早期圈足 唐~五代 若干八字型開く薄い高台。
丸めは滑らかではない
TK4.仮圏足 五代 圏足の内側は浅い。施釉が多い
宋~元 圏足の内側は深い。施釉が多いが、環状削りが見られます。
TK5.鶏心底 元~明洪武~永楽初期 高台は狭い。高台裏は無釉か、補修のための釉薬を少し垂らしている。
中心がてんこ盛りになっている。形から”鶏心臓”と呼べれる。

(宋の時代から圏足縁部削り修正は見られます。)
明永楽~宣徳
明嘉靖~天啓
高台裏の鶏心現象が改善されましたが、少し残る。
明中期~後期 高台裏中央ちょっとだけ丸い乳突がある。
TK6.二重高台 高台は再び広く転じる外の高さは同一、2段高台とも言われます。
2重高台は足端まで釉垂を防止するための仕様です。清早期景徳鎮の製品に多く見られます。
TK61.双圏足 清康熙 内圏は外圏より低め、内外圏の間に無釉、高台足は丸め削り。
TK7.泥鰌背 清三代
圏足の壁は適度な厚さはあり、圏足内外に丁寧な削りより光滑であり、泥鰌の背のように見えます。底部修正は見られます。底部薄い施釉。年代遅いほど、圏足の壁は薄い、底部の釉は厚い。
TK8.平切修足 明末~清初、朗窯 圏足裏は平面削り
TK9.修足辺 清三代官窯 清三代官窯は底足の修正に特に丁寧のため、圏足の両辺釉面と接するところ更に削り、圏足中央に細い凸状がある。(以前の年代ものはこの現象はないです。)
TK50.内弧削り 宋青白磁
明早期景徳鎮
圏足内縁は弧状削り、圏足頂部は鋭い。
TK51.内壁斜削 元~明洪武 圏足内壁斜削、明中後期もたまに見れます。
唐の時代から、圏足外角削りを入れる習慣を継承されています。
TK52.梯形足 元~明早期 圏足外壁斜め削り、内壁直削り。或いは内壁は斜めに削り、外壁は直削りにより、足の断面は尖がっている。
永楽早期までのものは足裏仕上げはしない。宣徳成化官窯ものは足裏丸めに仕上げる。
TK53.開き足 明早中期 圏足全体斜めに開ける。
TK54.内弧形圏足 明中期、清三代 圏足断面は内向け弧形しています。明中期の場合は弧形度が大きい。
T2.瓶の造形
梅瓶 [歴代梅瓶造形考] 小さく若干開口,短直頸,大豊肩,胴体修長,圈足,古朴秀美
厚い口唇,頸部若干長,頚部は喇叭形,胴体下部粗い,形体雄大
明~
清康煕
卷口唇,豊肩が下斜,胴体下部若干太め,実用形、梅瓶として最美形と言われます
清康煕以降 明の造形を基本にして、曲線は滑らかではない、胴体下部さらに太い、造形悪いと言われます
観音尊
(鶴頸瓶)
棒槌瓶
(大型砧形)
花觚
太白缸
柳叶瓶
鹿頭尊
清康煕以降
瓢箪形瓶 唐以降 明嘉靖、清康熙多く見られる。
清雍正期”如意”双耳付き瓢箪形出現→如意尊
玉壺春 北宋以降
僧帽壺 明宣徳以降
筆立 平底、胴体縁部内弧線のもある。
清順治 壁足、裏中央施釉
清雍正以降 薄壁、太め、圏足
持壺(水注) 三国、晋、南北朝 鳥頭注口
唐、遼 鳳首注口
深腹,直口,実平底,胎厚,体重
薄胎、極軽、開き口、小さい仮圏足
大開口,深い腹部、胴体豊満,高い圈足,古拙安定感
明正徳:宮式碗
開き口は明より若干収める感じ、深い腹部、痩せた胴体,圈足低。
雍正以降,圈足は泥鰌背。
杯托
(盞托)   
東晋越窯に起源する
唐~宋盛行
   
 唐 平皿形。耀州窯、越窯
 五代~北宋 定窯初め、柴、汝、官ともあり、造形シンプル。
 南宋~元 龍泉窯、景徳鎮窯、蓮座、高足、高托
 明清 舟形流行
T3.窯詰め跡
TK10.針支え 宋~清 細い針のような窯支えです。器の底や、内部など3,5,6,7,8など数の支え跡が残る。
汝窯、哥窯、景徳鎮など見られます。
TK11.餅型支え 漢、唐、宋、元 平底、大きな器ようのの餅型支え、3~5個ぐらい使います。
元より前の古窯によく見られます。
TK12.圈形支え 宋、元、明 環状窯足で、器の圈形内部に嵌める。圈足底部施釉、圈足内無釉、または内部の釉を環状削る場合は多い。
龍泉窯、鈞窯。茶碗など圈足付きの小さい器によく見られます。
TK13.畳焼 宋、明 器の上に更に器を重ねて数段積める。器の上下中央は窯足を入れるので、無釉な状態で、土質により、火色帯びることもあります。
明龍泉窯には多く見られます。
TK14.匣詰め

宋、元、明 砂を下敷きにしているため、器の底部に朱泥底、灰砂底、黄砂底に見える。宋、元は砂が細い、明の民窯の場合は粗砂は多く見れます。
宋の定窯にはよく見られます。
一部底部軽く釉薬を塗る場合はあります。焼上がり後、のりが塗ったような感じですので、「糊底」と呼ばれる。
TK15.伏せ焼 宋 元 清
定窯、天目
口縁部下にして置く方法。口縁部は無釉のため、金銀銅で被せることもあります。(「燻銀」とも言います。天目、建窯、定窯などあります。
T4.釉面特徴
TK01.火色(火石紅) 龍泉窯
明早期
明中後期
元明清 元~清初景徳鎮、龍泉窯や焼き物の土は鉄分を含む土を使用したため、胎地暴露処にに緋紅色に呈現する。火焼紅は器が窯出る時酸素と反応した現象で、素地に被せる極薄い紅色層になります。素地の中には有りません。

龍泉窯の特徴は素地暴露の部分全部緋色を被せる。景徳鎮の場合は表釉との結合部に現れる。

土が雑ほど緋色は深いです。

官窯器の場合は地土は純浄であるため、緋色は薄いです。
早期のものは年代のため、紅色は灰暗色になる場合は多いです。
器が使用により、緋色層が摩滅される場合がございます。
清早期三代の場合は”TK34.潮紅”現象に変わります。清中期以降はこの現象はない。
写しは塗りたての色です。
TK011 朱砂底   南宋龍泉窯
梅子青釉器
焼かれた朱色かつ繊細な窯砂が高台足に付着している様相。
TK01補:
偽火色
TK02.紫口鉄足 南宋官窯系
哥窯汝窯
銅を豊富に含有する地は、焼成後、釉の薄い口縁部は銅紫色、無釉の足底部は鉄黒色が呈する現象。主に南宋官窯青磁器に見られる現象です。
TK03.金糸鉄線 哥窯鈞窯
哥窯写し
哥窯青磁に2重磁貫を指す。黄色と黒色2色。ほか、「氷裂文」とまれこんだ3重磁貫のものもある。
TK04.ミミズ跡
(蚯蚓走泥文)
鈞窯 鈞窯器は2種類の釉を掛けます、焼固温度の違いで、表の釉は下層の釉の開裂に流れ込んた跡は蚯蚓の跡に似ている。特に器の内部底に見られる。鈞窯器判定の手がかりとなっております。
清早期青釉 一点ものが発見しました。
TK05.錫化斑
元後期から明早期、景徳鎮青華器はペルシアからの輸入呉須の蘇麻離青(そまりちん)を使っていた。その輸入呉須の欠点として、焼成時、白釉薬と反応し、凹みや錫成分が浮上する。呉須の集中した場所には片状黒斑の中央に錫のような光る成分が付着している。元、明早期染付け器鑑定の手がかりに成っています。(人為的によるものもある。)
TK06.鉄斑 釉薬の中に含む鉄分は焼成後黒い斑点になります。もともと期待されていない発色ですが、綺麗に出来過ぎって、鑑賞される場合もあります。例えば、「飛青」はそうです。
古窯青磁系、蘇麻離青系染付器には多少点状や不規則な鉄斑が見られます。
TK07.棕目 釉は焼成時、收縮し、釉面に出来た小さい穴は、棕櫚糸が刺したような感じです。古代の窯の現象です。古い器であれば、多少が見られます。明早期の輸入呉須染付け器にはよく見られる現象です。
TK08.柑橘皮 明より前 古窯の釉器は表釉は窯風の影響で、滑らかな仕上げはできない。柑橘皮のような手触りであります。宋の厚釉に多く見られます。
明~清三代 明の時代宣徳窯は、釉に多くの水分を含むため、焼成後、釉面の多数の小さい穴と凹みが見られます。まるで柑橘の皮のようです。
明成化、清雍正窯の底部釉層には波状文様が見られます。
TK09.天青玉面 汝窯青磁の見た感じ。天の青に柔らかい玉質な艶。
TK20.糯米胎
明成化~清康熙、雍正景徳鎮
徳化窯(潔白)
①軟性珪土の胎地のこと、繊細、清潔で粘土質。仕上げは滑らか。景徳鎮の高嶺土や徳化の白珪土
②古窯用土には多く鉱物質を含まれている。石英質は年代を立つと金属光沢がするため、拡大鏡したの胎土は炊いた餅米のように点点な光沢が見える。
TK21.酥光 哥窯
汝窯
龍泉窯(帖手、天龍寺)

明清単色釉
光沢の柔らかい系青磁釉のぼんやりとした艶の呼び名。「酥(ソ)」とは柔らかいの意味です。

明清の単色釉の鑑定の重要な手がかりです。
TK22.蛤蜊殻艶
色絵
釉上彩
釉上彩顔料に鉛が含まれて居ます。50年以上立つと鉛の酸化現象として、顔料の周りに虹色の艶が発生します。表釉が染めるような感じです。
絶対的な現象ではありませんが、古器としての硬い証拠であります。
人工艶の場合は表釉全面に掛けますので、部分的ではありません。
新しい釉器にはガラス光沢があります、それは「賊艶」と呼ばれます。
TK23.虫喰い 釉磁 焼成時釉縮みで出来た古窯傷の一種です。特に器の縁部の釉は虫に食われたような感じです。傷物とはしない。「ホツレ」とも呼ぶ。
TK24.涙痕 定窯 定窯の白釉は薄いですが、涙のように流れる釉垂れが見られます。
TK25.銀化現象 古代窯 ガラスや、ガラス成分を含む灰釉、単色釉は遥かな時代の経過で釉薬の鉛の成分は水と化学反応し、表面に銀白色に変化した現象。中国の秦、漢(約2千年前)、三国、唐の時代(千3百年前)の緑釉器や、黄釉器によく見られます。
本物の銀化層は親水性があります。塗ったものは親水性がない。この性質は青銅器の錆の鑑定と同じです。
TK26.轆轤跡   唐~近代  中国古代の轆轤(陶車)は基本的に上から逆時計回り(製品の螺旋紋は時計回り方向へ展開する。)、土地が広いなので、例外はありますが、景徳鎮窯や龍泉窯などはほぼ逆時計回り。
(器の側面から見ると、左肩上がりの螺旋紋。)
 成形轆轤以外に、仕上げ削りは器を伏せ置きにするから、削り螺旋紋は成型螺旋紋と逆方向。

   日本と朝鮮の古窯轆轤は基本的に上から時計周りで(製品の螺旋紋は逆時計回り方法へ展開する)、逆はほとんどないため、和製写しを鑑別するポイントになります。
(器の側面からみると、右肩上がりの螺旋紋。)
  現代動力轆轤 上から逆時計回り、螺旋紋間隔や速度感は均一、細密。 
TK27.跳刀文 明後期~清中期 明の後期から清の中期に多く見られる。景徳鎮を含み各地の古窯の轆轤機は老朽化したため、回る時は跳ねる現象がありました。その結果は器の底部や底縁部に規則的に並べた削り文を残る。跡の並び方は轆轤跡と同じ逆時計回るのはずです。
TK28.燈草辺
明早期 明の永楽年、宣徳年の銅色釉器の口縁部は白いまたは淡い青白色調を呈する現象を指す。その現象の発生原因は口縁部に銅紅釉は非常に薄いから、紅色に発色に至らないことでした。その白い部分は形(漢方の燈草の幅,3~5mm )、色(着色ではない)とも自然発生した様子は鑑定の手がかりになります。

清の時代の紅釉作品は”灯草口”は白釉塗りにより再現したものはほとんどです。白部分には紅色が混ざらないので”脱口”と言います。幅はやや狭い1~3mm

または朗窯の特徴の一つです。
TK29.水眼
古窯 釉層に含有する泡は2種類あります。ひとつは良質の釉薬が焼く過程中に発生する泡で、釉の中で安定しています。破れかけがないから、釉の表面も光滑であるため、上品な現象とされています。これは俗に「水眼」と呼びます。早期青磁はこの現象がほとんどです。

釉薬は焼く前にすでに気泡をたくさん含有し、焼く過程中に泡中の空気が膨張して泡が釉の表面へ上昇して破る、釉の表面に点状の凹みはたくさんできる。「橘皮」と呼ばれます。ある時代の一つの特徴にもなりますが、清の中期以降はこの現象はすくないか、もくしは不良品と認識すべきであります。

青磁以外の表釉)
1.古窯釉里泡は大小、並びに無規則。
2.宋磁無釉里泡
3.元早期釉里泡なし
4.明、清釉里泡緻密。
5.釉里泡は30倍拡大で見えます。
6.現代電器窯の場合は気泡もできるが、サイズ均一で緻密に並ぶのは特徴です。

二番目の写真は元~明初期釉裏紅の泡。
TK30.糊底 元末明初景徳鎮 元~明初の景徳鎮官窯用土(御土)に”麻倉土”と呼ばれる粘土を混ざっていました。器の底部の素地が不純物が見えます。
明早期~中期 景徳鎮麻倉土
TK31.芝麻針 汝窯、早期龍泉窯 胡麻より小さいの針支え跡、汝官窯の鑑定のひとつ手がかりになります。
注意すべき点は、針支えの断面は汝官窯の灰色胎土とは成分が違い、白瓷土になります。
TK32.喫土 TK37へ参照 発掘品 発掘品の表釉の貫入や繊細な風化穴に土が混ざり込み、洗っても落ちないです。30倍拡大にはっきりと見えます。
TK.33.蝦青肉紅 明成化官窯 精錬した麻倉土を使用したため、地は蝦殻青味ですが、光を迎えると淡々な赤ちゃんの肌色に見えます。
成化写しの胎土は光当てても青色か、着色による赤色。
TK34.潮紅
清三代 清康熙、雍正、乾隆三代の景徳鎮磁器、特に官窯器の場合、底部の焼き紅色はほとんどなくなりましたが、一部の器の底縁部表釉と素地の結合部分に一線の紅色が呈し、先へ薄くなて行きます。
清中後期は高嶺土はなくなりましたので、この現象はありません。
写しの場合は一線の紅色がありますが、渡しはありません。
TK36.米湯底
(林檎底)

永楽、宣徳宝石紅(林檎緑、黄米湯)
朗窯(焼具合より両方あります。白色よいのものもある)
紅釉器は匣焼のため、圏足内部は閉じこまれていたため焼温度が低い。圏足内部出来上がりは紅色ではなく、やや米黄や林檎緑に呈する。
宣徳、朗窯紅器鑑定の手がかりです。
なお、当店の実物考査により、米黄色と林檎緑をひとつの器上で同事出現することもあります。あくまでも銅紅釉焼成時の条件によります。
TK37.土沁

表釉内、外部とも発生する:
発掘品や保存状態悪い古磁、高古磁

磁化程度低いの高古磁器の場合、表釉の裏(胎土)との結合部に表より湿度条件悪い場合は釉裏で土沁現象が発生する。表も風化穴があるとない場合はございます。

ガラス成分の表釉は年代による磁貫が土沁みに染められるのはほとんどです。

中近古高温磁器(明以降)は磁化程度が高いので、土沁現象は風化現象とは区別せず、主に表釉外部に表す。
言葉の意味は土が沁み込むという意味で、発掘品によく見られる現象ですが。実際は陶器の表釉と胎土結合部に年代的老化(”玻化”とも言います)による銀化現象が起きる。透明な表釉の下に不透明な”綿絮状”の沁みが見える。表釉の薄い部分は空気や水が沁み安いため、より発生しやすいです。

なぜか釉と胎の結合部にできるかは、当方の理解は表釉の空気穴に沁みこんだ空気や水が胎土に溜まりやすい、しかも風が通さないため、表釉と胎の結合部は表より保存状態が悪い、それも数百年の時間を掛けて出来る化学反応であります。(風化穴は釉表面にできるものですので、これとは別の現象です。)

自然な土沁は高古陶磁判定の重要な手がかりであります。なお、同じ年代のものでも、保存状態の違いにより、土沁の程度は違います。

人工土沁みほとんど化学物質によるものですので、表の釉を破壊されている場合は多い、お湯や有機融剤に溶けやすい。ほか分布も不自然であり。
TK38.満月底
(月亮底)

宋景徳鎮
明早期景徳鎮
盤、碗、皿の内部中央底部に浅い丸い凹みがある現象です。丸い凹みの縁部はギザギザです。この現象の或る器の高台裏の削りも浅いです。圏足内縁部は弧状削りのものもあります。其の成因は景徳鎮伝統の轆轤成形に型押し整形で残した跡だと思います。明中期以降はこの現象はない。
なお、内部中央部の凹みやてんこ盛り現象に伴うことが多い。
TK39.
脱口
垂足
朗不流
写真は中国古陶磁大系→紅釉へご参照 清早期朗窯紅釉器の特徴を示し言葉です。特に朗窯紅器と宣徳紅釉の区別を重点においてます。実物参考は少ないため、この諺を理解しきれない専門家が結構おります。
脱口”とは:
宣徳銅紅釉は瓶口部釉が薄いため酸化不足現象による発色不完全のため白く見えます、幅は3~5mm(灯草辺と言います)、宣徳紅釉の灯草辺は自然現象ですから、口縁頂部に紅色混ざる具合がよくあります。
朗窯紅釉の場合灯草辺現象を再現或いは口縁強化のために予め白釉を塗ってあるため白く発色する、幅は1~3mm。なお、灯草辺の部分は全部白いため、脱口といいます。
垂足”とは:
宣徳紅釉の掛け具合は薄く、均一で塗り重ねる部分は若干暗い程度のもので、下への垂れ込みはしません。修足の時も底縁部表釉を綺麗に削り取る。
朗窯の紅釉の掛け具合は厚く、下へ垂れ込みます。高台外部まで垂れる具合です。修足の時は自然に垂れ込まれた釉の部分を削ります。現代の調査によると朗窯の銅紅釉の成分は宣徳釉紅釉の配合は違います。
朗不流”とは:
宣徳紅釉は失透明性の銅紅釉です。表層に点点糸糸状態の流れ跡が見れます。それは、ガラス成分すくないから、窯出の時、表釉が収縮した跡です。磁貫になるまでは至らなかった。
朗窯の場合はガラス質が多いですから、光沢も宣徳紅釉より強い、釉面には砕文磁貫ができますから、宣徳紅釉の繊細な流れ跡はありません。
TK40.ガラス白 粉彩技法の一種:
粉彩絵具で絵付け前に”ガラス白”と呼ばれる渋い感じの透明な顔料を下地を作ります。ガラス白上でより色が暈けやすい、薄い絵具の絵付けが出来ます。

晩清から初め、民国~現代粉彩の主流になります。
TK51.波浪釉 清中期、窯業退廃のため、出来上がりの品の表釉は波状態で、滑らかではありません。
TK52.蕎麦地 高台裏の素地に黒色や褐色の窯灰を被った現象。”火焼”とは違い、窯と窯詰めが悪いからです。圏足削は生硬い、清中晩期民窯に多く看られます。
TK53.香灰胎 汝官窯用土:香炉灰のような色と細かいです。
(針支焼、高台裏満釉、圏足露地)
TK54.旧器摩擦痕
TK55.圏足 環状窯支え。
宋龍泉窯、哥窯一部、宋景徳鎮青白磁
明龍泉窯、景徳鎮一部
TK56.枇杷黄 元末~明早期、麻倉土成分よる火焼色は枇杷皮の黄色ぼいです。
成化窯の精錬土なら、分からないほど薄いです。
TK57.鉄錆
(土錆)
古窯、素地に鉄分が含まれているため、長期的空気中の酸素と反応して、赤錆色を表す。火焼紅と形成の原理は同じですが、形成の過程は違いますから、錆の表面は光沢はなく、ぼさぼさです。特に発掘品や、窖蔵物が発生しやすい。
TK57補
偽土錆
T7.中国陶磁絵の伝統文様
元~明早期釉下彩(染付および釉里紅)器の焼成に於いて、焼成前に磁器表面に筆で絵付けすることは出来ました。このおかけで、豊富多彩な陶磁絵が出現しました。唐宋の場合は技法に制約されていたため、簡約的な文様装飾と比べると飛躍的な展開を注目されています。元~明早期の青花および釉里紅器の装飾文様は後、明清陶磁絵の基本パターンと源流になります。なお、発見されている遺品は数の限度がありますので、枚挙しやすいので、分類別のサンプル写真を下記添付致します。
口縁、肩部、底縁、空白埋め文様 (回文、芭蕉文、青海波、七宝繋ぎ、窓式博古図、唐草文、風雲火山など)
人物物語、仙人、童子、美人 龍、鳳、麒麟、鹿、海馬 飛鳥水禽
花、草、虫、瓜果、石など 蓮(宝相華)、牡丹、菊 魚、鯰
明中期~晩清までには、多彩な磁絵技法と文様も多変であるため、サンプルを枚挙しけれませんので、年代ごとに、その時期の特徴と流行について、簡単にご紹介します。
雲紋 ①如意頭形、左右不対称、全体は蝌蚪形。
②主の雲頭左右下の2つ小さい雲頭がある。
主の雲紋に幾つか帯状伸びる
明成化年以降、帯状は胴体の2倍の長さになる。雲頭は獣頭状のもある
①無頭尾雲状のみ無帯 ②無頭尾多数帯 ③小雲頭太帯 ④
雍正:
①雲頭は菱型、帯太短 ②菱型雲状幾つか繋がる
乾隆:①串状雲 ②牛面雲頭髭帯 ③S状雲
佛教教義図 羅漢、大仏、観音、八宝 明中期
道教教義図 七仙人、福禄寿 清同治
回教教義図(イスラム) 回文 明中期 宣徳、正徳
武人絵 清康熙
清雍正
民俗絵 童子、美人 清中後~民国
T8.景徳鎮歴代用土解説
麻倉土
Machan、粳米土、饒州御土、界田泥)
高嶺土の一種)
元英宗~明嘉靖,万歴早期
成分:風化雲母岩
産地:江西省景徳鎮東埠山(旧称:饒州新正都麻倉山)
性質:粘土、質硬粗地青白、黒粒混ざる。
明永楽、宣徳官窯の場合は潔白に精錬する。
焼成温度:1700℃
磁器の骨。”瓷石(中下層風化岩石)と配合使用”
官窯用土、焼成後胎地迎光呈粉肉紅色。
高嶺土
Kaolin、粳米土、明砂)
明万歴中期~清乾隆中期(龍泉窯も使用)
成分:風化雲母岩
産地:江西省景徳鎮高嶺山(旧称:饒州高粱山)
性質:粘土、質細白
焼成温度:1700℃
麻倉山開掘尽くした後の新開土は高嶺山へ写した。明の磁器輸出と共に、”Kaolin”は世界に知られる。露胎処に火焼色がある
星子
(廬山白土、墨烏賊骨)
清中後期~現代
成分:風化石英岩、白雲母、少量黒雲母
産地:江西九江廬山
性質:砂土状瓷土、色は乳白、白、淡黄、淡紅
高嶺土開掘尽くした後の新開土
高温瓷石
(糯米土、白不子)
単独使用:唐~五代白磁、北宋景徳鎮(青白磁)
成分:風化長石英岩上層
産地:江西省景徳鎮(饒州南河)
性質:瓷土、質やや硬い、青味帯
焼成温度:1200℃ 透光度70%
緻密、堅硬、可塑性
土に会った技法(剔文、針支、圏形支え流行)
低温瓷石
(糯米土、石泥、白不子)
単独使用:南宋景徳鎮(青白磁)~元中期
配合使用:元後期~現代
成分:風化長石英岩中下層
産地:江西省景徳鎮(饒州南河)安徽省(徽州祁門開化山)
性質:瓷土、質柔らかい、青味帯。
焼成温度:1150℃
磁器の肉、可塑性悪い、南宋は単独使用
土に会った技法(印文、伏焼流行

元~明嘉靖:麻倉土と配合使用。
明~清早期:高嶺土と配合使用。
清後期~:星子と配合使用。
各時代焼成後の胎土状態は「中国古陶磁大系」→青花項目の残片参考写真へご参照ください。
T9.磁貫の命名と解説
明と清両代の古陶磁文献には宋青磁官窯に置いて、鑑別の方法の一つとして取り上げられましたのは、磁貫の模様でした。
例:”蟹爪文”、”魚子文”、”砕文”がありました。しかし、図解はありませんでした。そのため

近代骨董業界や古陶磁文献はよく上記の磁貫の命名を使っておりますが、その解説についてはさまざまな
見解が混ざりこみました。そして、近代陶磁を目の辺りにして、見たものを想像に加えて、さららに色々新しい命名を追加しました。

下記解説は、福縁堂の見解であります:
上記三つの命名は鑑別特徴として、並列的な記述であるため、いずれも磁貫について、全体的なイメージを表現していったかと思います。
TK.41蟹爪文 一般見解 一般の解説では:疎松な磁貫と表現するが、ちょっと説明が足りないと思います。
福縁堂の見解 蟹の爪との3つの特徴にあります。:
イ.平面に八方へ伸びる。ロ.途中で折転する ハ.直線部分が長い。
鑑別 ”汝窯と官窯”の特徴とされていました。
TK.42魚子文 一般見解 一般の解説では:魚子が並ぶような細かい磁貫、または粉粉しい磁貫。
福縁堂の見解 魚子の並び模様ではなく、魚の筋子の表面におう網状筋膜のことです。その特徴は
イ.網状である ロ.太い磁貫と細い磁貫が存在ある ハ.長い折線はありません
鑑別 魚子文は”哥窯器と古龍泉窯”の特徴とされていました。
唐三彩の釉面に現れる密布する網状磁貫(メロン網)、注入成形器表面密布する粉砕な磁貫(胡麻花文)は魚子文とは言いません。
TK.43砕文 一般見解 一般の解説では:氷の砕片、あるいは魚鱗が重ねるような磁貫。
福縁堂の見解 氷裂のことくではなく、①と②以外の無規則な磁貫、陶器が壊れた時のように、磁貫に囲む部分は大小の定めはありません。
鑑別 砕文は”南宋龍泉窯”の特徴とされていました。
米色青磁のような氷層状磁貫(氷裂文)、明龍泉窯鱗状地紋(魚鱗文)は砕文とは言いません。
TK.44氷裂紋
(表釉ヒビ)
その1. 宋官窯、汝窯など常見したTK41,42.43以外の貫入現象、厚釉器に多見られる。


その2. 窯出の時磁貫がない表釉が、年代や外部影響で出来た表釉の裂紋。
その3. 米色青磁によくある”亀甲磁貫”は中国は”砕氷紋”と表現する
その4. 年代や外部の影響で、釉下彩器の釉下彩部分の表釉には磁貫ができやすい。
TK45.胡麻文
(甘手)
焼甘:注成形(洯胎器)は胎土に水分が多いため、焼成中表釉に細かい磁貫ができます。上彩を用いて隠すことが多い。 規則正しい網のような繊細な磁貫。窯出の現象ですから、年代と関係がございません。
なお、年代による網状細砕を甘手と勘違いやすいので要注意。
メロン皮:土の中で出来た甘手:低温色釉器に多く見られる
(唐三彩、古越窯、古青釉)
胎土は硬く焼いてないから、長年温度変化で膨張や収縮するため、表釉は繊細な磁貫ができる。砕文状長い磁貫の伴います、メロン皮の文様の感じです。土沁み、銀化や釉面落ちを伴うことがおおい。
部分的な甘手:色絵器の年代現象 器の底部塗りの灰釉、色釉部分。大かまに砕文です。
TK46.牛毛文 牛の毛の直線沁み状、疎に無規則分布、若隠若現。 年代のヒビに沁みによる現象
釉質の関係で、焼成中にできる現象。
明紅釉、康煕青花にはこの現象があります。
TK47.塵星 星状黒点、牛毛文と伴う。 銅紅釉窯変。明紅釉の特徴の一つです。
TK48.人工磁貫
一遍に出来たもの、新旧の差、方向性、偏向性がない。大小長短の筋がない。
薬よる磁貫色を漬ける場合もありますが。シミ色の濃淡や偏向性がない。
宋官窯器に於いては”大きな器に細かい貫入、または小さい器に疎松な貫入、この2つ現象のあるものは貴重品!

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